アサギマダラが好んで花蜜を吸うフジバカマは、キク科ヒヨドリバナ属の多年草で、秋の七草のひとつです。
 アルカロイドを含む有毒植物で、花蜜にも強い毒性があります。アサギマダラは、これらのアルカロイドを取り込むことで毒化し、敵から身を守っていると言われています。
 自宅前の畑の隅に咲くフジバカマは、10年ほど前に近所から1株(数本)譲ってもらったもので、現在では株分けして、500本以上の群生となっています。
アサギマダラ
2016年のアサギマダラ (マーキング)
2015年のアサギマダラ (マーキング)
2014年のアサギマダラ (マーキング)
2013年のアサギマダラ (マーキング)
2012年のアサギマダラ (マーキング)
2011年のアサギマダラ (マーキング)
2010年のアサギマダラ (マーキング)
2009年のアサギマダラ (マーキング)

 毎年、10月中旬を中心に自宅前の畑の片隅に植えてあるフジバカマの花に長距離の渡りをすることで有名な蝶「アサギマダラ」がやって来て羽を休めます。
 アサギマダラは、その名が示すように浅葱色(あさぎいろ)のまだら模様の美しい羽を持ち、羽を広げると10センチほどのマダラチョウ科の大型の蝶で、冬場は台湾、南西諸島等の暖かい場所で過ごし、春に日本列島を北上し、夏に本州の高山地帯や東北地方などで繁殖します。その子孫が秋になると暖かい地方に南下して行きます。
 この地方では、秋に知多半島や渥美半島から神島・答志島・菅島を経由して志摩半島に渡って来ることが知られています。その渡りの途中に、我家の畑でフジバカマの花蜜を吸って羽を休めてから、海岸に沿って南下して行くものと思われます。