岩がきの養殖で、一番難しいのは、約300ミクロン程の「種かき」と呼ばれるかきの幼生を、ほたての貝殻に付着させる「採苗」という作業。全国的には人工の水槽内で採苗させる方法が中心ですが、的矢湾あだこ岩がき協同組合では、自然の海の状態を見極めて採苗する天然採苗にこだわっています。
「天然採苗」とは、天然の岩がきが放出する幼生を、ほたての貝殻に付着させる方法で、「いつ・どこで」採苗させるかが非常に難しい技術です。「どの」場所のカキが、「いつ」幼生を出すかを見極めなくてはなりません。
的矢湾・伊勢の海を知り尽くした畔蛸(あだこ)町の漁師が岩がきの生態を学び、情報を収集し、潮をよむことで天然採苗「あだこの岩がき」養殖に成功しました。
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