ありがとうございました          年長児・母

ありがとうございました

年長児・母

遠くから引っ越ししてきて、常盤幼稚園どんぐり組に入ってから2年が経ち、体も大きくなりましたが、何より心を成長させてもらったなと、卒園を目前にして感じています。
入園してすぐの頃、この世の中で一番速いのは「想像力」というお話を聴かせていただき、これから始まる園生活に、私の心も弾みました。

家ではできない、友達と作り上げていく壮大な作品にも感動しました。
帰宅してからも、一人で物作りの世界に入り、紙とテープがあれば、なんでもできます。
ゲームや乗り物作り、壊れた物の修復も全て紙とガムテープで完成です。
作りながら遊びながら広がっていく空想の世界をいつも楽しんでいます。
「たまには、こちらの世界に戻ってきてー、と思うこともある程に。
クラスは、女の子4人、男の子1人、合わせて5人。少人数だけど、なかなか経験できない少人数ならではの時間を過ごさせてもらい、貴重で楽しい2年間でした。仲良し姉弟です。
家族みんなで幼稚園生活を満喫させていただきました。

〇〇にとっての一番の思い出を聞いてみると、やはり、お泊り保育でした。先生や友達と一日中一緒に過ごし、寝起きし、理事長先生にお風呂に入れていただき、夜のお楽しみも忘れられない出来事のようです。
思い出すたびに、笑顔で帰ってきた時の表情に戻り、こちらまで嬉しくなります。

常盤幼稚園での想像力に充ちあふれた行事、先生方の温かいまなざしは、宝物です。

幼稚園でいただいた全ての恵みに感謝し、大切にしていきたいです。
お友達、先生方、お母さん、お父さん、
本当にありがとうございました。

ときわは心のふるさと           年中組・母

ときわは心のふるさと

年中組・母

私が幼稚園に通っていた頃の、鮮明に覚えている出来事があります。
初めての運動会のこと。かけっこは得意でしたが、障害物競走初体験だった私は、スムーズに競技がこなせず、相当遅れてゴールしました。でも、跳んだりくぐったり、間をすり抜けたり・・・。難しかったけれど、それ以上に楽しくて楽しくて、自分としては、満たされた気持ちでした。

ところがお弁当の時間に母親が発した言葉は、「ヘタクソだったねえ。まさかビリだなんて・・・」
その時初めて、自分がビリだったことを認識し、ビリじゃダメなんだということを心に刻まれたのです。
それからずっと、ときわ幼稚園に出会うまでの30年間、「一番にならなくては」「一番でない私に価値はない」と思い続けてきたような気がします。
ときわ幼稚園にいると、そんな子どもの頃思ったことを鮮明に思い出す瞬間があります。それを先生と共有した瞬間にあの頃の私が癒され、そのたびに「今はこれでいいんだ」という新たな自己肯定感が芽生えてくる体験を何度もさせていただきました。
私が子どもに望むことは、自己肯定感を持った子になってほしい、ただそれだけです。ときわ幼稚園の保育の目的は、ただそれだけと言っても過言ではないほど、先生方が一人一人を見守ってくださっていることを本当にありがたく思っています。一人一人とは、園に通う子どもたちだけではなく、その兄弟姉妹、両親や祖父母までにも、温かい手を差し伸べてくださること、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
自己肯定感を持たずに子ども時代を過ごしてきた私にとって、今はまさに、子どもの頃十分感じることができなかった想いを取り戻すための、第二の子ども時代と言えるかもしれません。
子どもたちはもちろん、私やときわを知る前に小学生になってしまった長男にとっても、ときわ幼稚園は、心のふるさとなのです。

やりたいほうだいたんけんたい          年長児・母

やりたいほうだいたんけんたい

年長児・母

やりたいほうだいたんけんたいーHが名付けました。
隊長は「ぼくの時もある」 隊員は?「いっぱいいるけど教えない」・・・そうです。 いつだったか、遊び散らかしてぐちゃぐちゃになっている部屋をみて絶句した私にむかって 「だってぼくはやりたいほうだいたんけんたいだから・・・この部屋冒険しとったの!!」 と意味不明(?)の言い訳をしたのにわたしが大ウケ。それに味をしめたのか何かと「やりたいほうだいたんけんたい」を持ち出すようになりました。

二月の作品展は`圧巻`でした。「やりたいほうだいたんけんたい」の集大成だと思いました。自分の思うまま、なんのためらいもない素直でまっすぐな線、ダイナミックな組み立て。厚紙、ダンボール、箱、木の皮・・・・ 素材は同じでも一つとしてよく似た作品はありません。「どうだ!見て見て」 と個性たちが自信満々、部屋いっぱいひしめいて、はみだしそうな勢いでした。
「わーこの箱!!ぼく使う」「何作っとんの?すごいなー」 そんな会話を弾ませながら、床にべたーっとへばりついて、好奇心いっぱいの瞳で、作品づくりに夢中になっている子どもたちの思いのこもった、どうくつ、基地、地図、自動車であふれかえっていました。
Hの三年間は、まさに「やりたいほうだいたんけんたい」の大冒険の連続だったことでしょう。Hが「やりたいほうだい」冒険心にみちた毎日を過ごせたのはときわ幼稚園に通わせていただいたおかげです。
Hの気持ちによりそって、いつも優しく見守ってくださり、時には私が顔をしかめるような行動をした時さえも「Hくんにとって意味のある行動だから・・・」と大きな気もちで支えてくださった先生方、「成長の証拠!」と手をたたいて喜んでくれたご家族のみなさん、それぞれの個性を認めあって、安心してケンカすることのできたお友だち。本当に本当に感謝です。
ときわ幼稚園でみなさんから愛され続け、自分自身を大切にされ続けた三年間は、「楽しかった思い出」にとどまることなく、これからの人生の大きな支えになると思います。私自身にとっても・・・

ゆっくりとした時間の中で          年長児・母

ゆっくりとした時間の中で

年長児・母

「ここではなんて時間がゆっくり進んでいるんだろう」初めて娘を連れて、ひよこクラブに訪れた時のときわ幼稚園の第一印象でした。
おやつを頂くお祈りの時、T先生は、十数人の子どもたち一人一人の名前を呼んで、一人一人に歌を歌って、指人形を使ってごあいさつ。
歌を省略する事なく、子どもたちの名前をまとめることもなく、時間がかかっても一人一人に向かって。決して時間を気にすることなく。

このゆったりした気持ちでの子どもの接し方に癒され、また子ども一人一人の個性やその子どものペースを大切にし、じっくり見守ってくださる暖かい心に魅かれ、ときわ幼稚園入園を決めました。
それから三年間、この空間の中で、娘は娘のペースでじっくり成長することができ私自身はたくさん悩み、すぐ気持ちに余裕がなくなり、あせってばかりの中でも、楽しくじっくり子育てをすることができました。
いつも「ときわ時間」にリセットしながら!!
そして、くるみの時の井原忠郷先生の講演で「最終学歴よりも最初学歴が大事。子どもと同時に親も一緒に成長させてくれる幼稚園を選ぶ必要がある」を聞いた時、ときわ幼稚園を選んで正解だったと確信しました。
あとは、目に見えない木の根っこの部分が、どのくらいしっかり大地に張れたのか、楽しみにしながら(おおいに期待して)今後の娘の成長を見守っていきたいと思います。
三年間本当にありがとうございました。

常盤幼稚園からの贈り物          卒園児・母

常盤幼稚園からの贈り物

卒園児・母

「みんなと違うから、いじめるんや」この言葉に反発して、ダウン症の子どもを、身を持ってかばったのは、常盤の卒園生の二人でした。
「みんな違うから素晴らしいって幼稚園でならわんかったんか!」と、四人相手に喧嘩をしたそうです。泥んこになって帰って来た娘から聞き、よくやったと誉めました。

幼稚園は子どもにとって最初の社会です。そこで身についたこと、心に染み込んだこと、それらは子どもの財産で、自身で、価値基準なのです。
読み書き計算は、幼稚園では要りません。人として生きていくために本当に必要なもの、常盤幼稚園からの贈り物は、このことだったのかと思いました。

目にみえないもの          卒業生・母

目にみえないもの

卒業生・母

毎月1回、絵本とともに届く「ともに育つ」の中に、「こんな時は?」というQ&Aのコーナーがあります。「長期欠席をさせて園生活に支障はないだろうか。登園した時、いじめがないだろうか?」という質問の答えがこうでした。
「園児が欠席した場合、園では継続してその子の為に子どもと共に祈ります。自分達と同じ恵みがその子の上にあるように、早く病気が治るように、と目に見えない友の事を心に覚えて日々過ごします。
その子が登園してきた時には喜んで受け入れられます。キリスト教保育は目に見えないものを見る保育をするところですから、園からの疎外について心配はないと思います。」

これを読んだ時「あっ!」と思いました。「あの時の息子の言葉はこれだったんだ」と。
どんぐり組の5月の末、息子は水痘に罹って園をしばらくの間お休みしました。
予防接種をすませていたので高熱発疹は出たものの、とても軽くすみ、4日・5日で登園する事が出来ました。
お休みしている間の小児科の診察室からの帰り道、自転車をこぎながら後ろの座席の息子に「よかったね、軽くすんで。」と、声をかけると、「かみさまや!おともだちがおいのりしてくれたでや!みんなが、よくなりますようにと、おいのりしてくれたでや!」と、返事が返ってきました。
大人の私は、予防接種のおかげで軽くすんで・・・と考えていたのですが、子どもに教えられるというのは、こういうことなのか、本当にハッとさせられたのを、今でもはっきりと思い出すことができます。
幼稚園の3年間の生活の中では、文字が書けるようになるよりも、計算ができるようになるよりも、もっと大切な「目にみえないものを見る」心を育てていただいたのですね。
園の育んでいただいたこの心の素地を、これから守り育てていくのは親の役目かな、と思ったりしています。
苦しい時に、自分のことを祈ってくれる友達があると思えること、また自分も、つらい友達のために祈ること、息子の「かみさまや!・・・・・・」の言葉を忘れず子育て出来ればなぁ、と卒園を目の前にして改めて考えています。