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Lunchtime

 2007/8/29 かぼちゃのほうとう

「うまいものだよ、かぼちゃのほうとう」という言葉がある。何かが思い通りに運んだとき、口をついて出る文句だそうだ。ほうとうは、甲州の郷土料理である。武田信玄が戦陣で食べたと伝えられるが、ほうとうを漢字で書くと「饂飩(はくたく)」。ほうとうというのはその音便だそうで、中国から渡来した禅僧が持ち込んだ饂飩(はくたく)が、日本ではうどんやほうとうに変化したものらしい。味噌仕立ての汁に平たい饂飩状の麺を入れ、かぼちゃ、人参、馬鈴薯等の野菜をふんだんにつかったほうとうは、八ヶ岳に来ると必ず食べる我が家の定番メニュウである。

中央高速を走り、諏訪インターを降りたところに、その店はあった。いつもは貸別荘に近い清里店で食べるのだが、今回は大泉・清里までは足を伸ばさない。諏訪インター店があるのは前にもらったパンフレットで確かめてある。昼どきということもあってけっこう人が入っていた。清里店は、古い民家を生かした田舎屋風の店構えに石油ランプその他の古道具が店一杯所狭しと置かれた雰囲気のある造りだが、諏訪インター店は、囲炉裏も切ってはあるものの、全体に明るく小ぎれいになっている点は仕方がないところか。

奧の方の席に着くと、店員が昔懐かしいやかんと湯飲みを運んできた。早速いただこうと湯飲みに注いだら、何とお茶ではなくてただの水。冷たいのはうれしいが真水とは驚いた。妻はかぼちゃのほうとう。はじめは同じものを頼んだのだが、前日に山芋とろろ飯を食べそこなったのを思い出し、かぼちゃのほうとうと麦とろのセットに代えてもらった。

かぼちゃのほうとうは熱いので、冷める間に麦とろ飯をと考えたのは正解だったが、如何せんほうとうのボリュームがすごい。大きめに切ったかぼちゃが二きれ、馬鈴薯が一個をこれも真半分に切ったものが二きれ、つまり一個。人参が三切れ、里芋が二個。その他山菜、椎茸、牛蒡に白菜と、これでもかというくらい入っているので、さすがに、食べきれない。ほうとうだけにしておくのだったと後悔した。

入る前に、きっと冷やしほうとうなんていうのがあるよと言っていたのだったが、メニューを見るとやっぱりあった。「おざる」と言って、このあたりでも夏場は冷やしたほうとうを温かい汁につけて食べていたそうだ。これだと、野菜の分量も少なめで、完食できたかも知れない。いつでも、いちばんオーソドックスなメニューを注文するという習慣から、そろそろ脱却した方がいいのかもしれない。

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