結婚


結婚は寝息である
耳がそう聞いている

男が女らしさといい
女が男らしさといっている

一人でやって来て
計算された頭の中は正確で
寛大なストレスが
ぼくを見ている

きっと女は
入り込んだ雑音より丈夫で
馴染み深く
生活という歴史は
女の手の中で縮こまってきたに違いない

あの日
神様と話のついているはずの幸せ

まっとうな取引だったのか
規則正しい寝息に
耳が聞き返している


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作品の裏側( 結婚 )


 結婚は理想的にはいかないという詩です。
やはり、結婚した男も女も、最初は他人同士から始まるものです。

 <男が女らしさといい>
 <女が男らしさといっている>

 男の思っている女らしさは、女の思っている女らしさと違い、また、女の思っている男らしさも、男の思っている男らしさとは違うということが、時間をかけなければ判ってきません。

 「こんなはずじゃなかった。」と男も女も思い、隣に寝ている人の寝息に、結婚式の式殿で誓った
 <あの日>
 <神様と話のついているはずの幸せ>
 は、何だったんだと、
 <耳が聞き返している>という、
 愚痴っぽい詩でした。  以上

PS………お父さん方!
     母親連中に負けるなと
     エールを送り合いましょう。

(母親連中は適切な言い方ではないのは、
     判っております。……女性の方へ)


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