あこがれ秋ごろ青空の下


天気予報された
身なりのきちんとした空は
中古品の空だ

予定していたことが無くなり
子供は子供の約束があり
隣の奥さんと買い物に出かけた難題もいない

ポカッとあいた時間に
日曜百姓の仕事も無くて
見上げた空が青空で秋なのがいい

僕はまず
波打ちぎわの貝を拾いに行く
一組の完全な形の耳を持っていた貝は
記憶力がいい
むかし何をしようとしていたか
ちゃんと教えてくれる
それから
平たい水面のある池に行って
青空の珍客になる

損をしたい気持ちになったことや
してやったりの気持ちを手土産に
青空をつついてみる

つついた足の
冷たい感覚で
寝てしまっていた僕は
目を覚ます


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 私が思い描いている理想的な「昼寝」の詩です。
私は、かねがね何の達人になりたいかと聞かれたら、「昼寝の達人」と答えるつもりです。皆さんも経験があると思いますが、昼寝をすると夜は眠れないものです。昼寝をしても夜もぐうぐう眠れる達人に、本気でなりたいと思っています。

 <僕はまず>
    から
 <青空をつついてみる>
    までは
 私が見てみたい昼寝の中の夢の話です。

 天気のいい日曜日、家族から開放されてボーと過ごし、ひあたりのいい場所で昼寝をする。夜もぐっすり寝て、月曜日には元気いっぱいの顔で出かける。そんな達人になりたい。 が
 でも、難題さんがいるのです。あれして頂戴・これして頂戴と私に、達人になるための修行をさせてくれないのです。




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