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Lunchtime

 2010/1/7 たん熊

京都市河原町蛸薬師の「たん熊」北店。
前に一度来たことがあって、この次は妻と二人でと考えていたのだが、なにせ老舗である。そう簡単には足が向かない。今回は紅葉の季節の休日ということもあり、いつも空いている店も予約でふさがっていた。駄目もとで訊いてみたら、カウンター席なら空いているという。

せっかくなので、ちょっと奮発して昼の懐石コースを注文。
このコースは懐石フルコースの中から、焼き物、焚き合わせ、酢の物、蒸し物、天麩羅の五品のうち好きなもの三品が選べるという。焚き合わせだけは二人とも選んだが、後はそれぞれ別の物にして、すべての料理を味見をすることにした。

昼の懐石ということで、本来なら一品ずつ供される先付け、おしのぎ、八寸にあたる料理を前菜として、紅葉を散らした籠の中に盛りつけた一品の美しいこと(写真)。白和えや焼き鮎、鮑や海老、生麩を田楽状に串に刺したもの、鯖寿司と、見事に盛り付けられている。

その後に椀物の海老しんじょ、お造りと続き、妻は天麩羅と酢の物、当方は焼き物と蒸し物を選んだのだが、焼き物は蟹と鯛、蒸しものは大好物の鴨を使った鴨饅頭という豪華なラインナップ。鮎と舞茸のご飯はお代わりもできるらしい。隣の女性はしっかりお代わりしていた。水物は季節の果物(柿、葡萄、苺)と蕨餅という献立。

味もさることながら、三代目がじかに包丁を使うところを横目に料理をいただくことのできるカウンター席というのは実においしい。大根のかつらむきの手を休めず、店名の由来や、初代の人柄などを話してくれるのを聞きながら最後までおいしく頂いた。酒は「熊彦」。運転しなくてもいいので、ついつい酒もすすむ。一見さんは常連のように、常連はさり気なく一見のように扱う、というのが接客のコツと聞いたことがある。丁寧な客あしらいは以前にも感じたことだが、今回も実に気持ち良く店を後にしたのだった。

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