HOME | INFO | LIBRARY | JOURNEY | NIKE | WEEKEND | UPDATE | BBS | BLOG | LINK
WEEKEND / garage 147 / Day tripper / Weekend log life / Spas / Lunchtime
Home >Weekend > Day tripper > Day tripper3
DAY TRIPPER
通勤路の高速道路が見える坂道

 2007/6/9 プラス・マイナス

自転車で毎日通勤し出すと、いろんなことが分かってくる。この前出張した日のことだ。自動車の時との時間差を考え、十分くらい前に勤め先を出たのだが、何と二十分も前に出張先に着いてしまった。その帰り、サドル位置の調整のために立ち寄ったサイクルショップでそのことを話すと、「5キロまでなら自転車の方が速いですね。」と、こともなげに言われた。

たしかに、信号待ちの時間がいらない。青信号になっている側の歩道に渡れば、進行方向には進んでいける。そのうち、赤信号に出会ったときに右でも左でも好きな歩道を走ればいいわけだ。歩行者の多い市街地は別だが、普通の道なら、日中ほとんど歩行者とすれ違うことはない。基本的には車道を走るが、誰も通っていない歩道は抜け道として使わせてもらっている。

その他、これは内緒だが、出勤時間はまだ開いていない病院の駐車場など、バイパスとして利用させてもらっている。交差点をショートカットして時間短縮には欠かせない位置に結構なスペースをとっているからだ。交通ルールは守りながら、有効スペースは最大限に利用する。この気儘な感覚は自動車に乗っているときには得ることの出来ない「自由」の感覚である。

休日に147に乗ったとき、ちょうど市内は二十年に一度の祭り騒ぎで、幹線道路が通行止めになっていた。何度も止められ、迂回するたびに不自由感がつのった。自動車を移動手段として考えていたときにはあきらめていた「自由」の感覚が、自転車に乗ることによって戻ってきたような気がする。

メリットがあればデメリットもある。自転車通勤を続けていて弱るのは風(雨の日は乗らないから)だ。追い風を受けて走るのは気持ちいいが、向かい風は辛い。羽織ったシャツが風を孕んで、騎馬武者がつける母衣のようにふくらむ。息をするのも苦しいし、登り坂での向かい風は泣きたくなってくる。

それにもう一つつらいのが空腹感。仕事帰りにどこかに寄って、というタイプではない。昼は軽くすませるのが常で、間食は一切摂らない方だから、帰る頃にはおなかが空ききっている。たいした距離ではないが、家までには何回かの登り坂がある。だらだら坂はなんとかごまかしても、最後の急坂になると腹に力が入らない。自転車は地球環境に対しては省エネかもしれないが、人間のエネルギーはずいぶん消費するものだと分かった。


< prev pagetop next >
Copyright©2007.Abraxas.All rights reserved.since 2000.9.10