皆さんは神様を信じますか?
その実在の有無は別として、世の中にはたくさんの神様があります。「神様は唯一無二の存在でありその他は偶像だ」としている宗教もあれば、「お米の中には7人の神様がいる」と言うくらいに身の回りにたくさんの神様が居るという信じ方もあります。
私自身そう信心深い方だとは思ってはおりませんが、子供の頃に親に連れて行かれて神社や寺に行く事が多かったせいか、観光で奈良・京都に行った際にはお賽銭をし拍手を打ってなんとなく願い事なんかをしてしまいます。
2005年を迎えてすぐの正月3日、友人と初詣に行きました。
友人は私より8歳年上で、独身でした。私も30を超えており、親戚から色々といわれる事があります。この正月も伯父の家に挨拶に行った際に、イトコに少々いじめられました。
ので、友人と二人で初詣として縁結びの神社に向かいました。その神社は私の地元の神社で駐車場から山道を40分ほど歩いた所にあります。地元ではない友人は「すごい所やなー、これだけ苦労したら願い事もきっと叶うで」と言っていました。
私は毎年その神社にお参りしているので、なんとも思わなかったのですが、2週間後にその友人に縁談が持ち上がりました。正直これには驚きました。
その後、友人は相手との年齢差が大きいとして縁談を断ったのですが、その数日後に風邪をひき、くしゃみでメガネを落としてメガネを壊してしまい、直そうとメガネ屋に向かう途中で一旦停止をしなかったとして警察に捕まるという不運のハットトリックを決められてしまったのです。たった1日のうちに。
天罰です。まちがいなく神様は怒っているのです。
この事を知った私は「積極的に神様にお願いしてみよう」と本気で思うようになりました。その事を冗談半分嘘半分に書いたところ、それを読まれた方から「どこかでとりあえずおみくじを引いて、吉である方角にある神社一つに決めてそこで大祈願をし、お賽銭大奮発されては」と掲示板に書き込みをいただきました。
これを読んだ私は「おみくじで吉の方角に行って、そこでさらにおみくじで吉の方角を決めてそこに向かう。それを延々と続ければすごくいいことがあるに違いない」と考えました。今思えばアホな事です。
しかし、幸せを求めるのは人として当然の欲望です。その目的も方法も人それぞれです。このような方法で幸せを求めてもいいはずです。
銀河鉄道999*1の唄にあるように「♪人は誰でも 幸せ探す 旅人のようなもの」なのです。私はこの神頼みによる幸せ探しの旅に出る決心をしました。最終目的は機械の身体を手に入れるやはり結婚となるのでしょうか。
旅に出る決心はしたものの、一人ではさびしいので友人yoswiを道連れに誘いました。
しかし、「神頼みで方角を決めてお参りをしまくる」ではアホと思われる可能性があったので、本当の目的を伏せて誘いのメールを送りました。
杜川「幸せになりたくはないかい?」
yoswi「不幸になりたい奴は、ほとんどいないから、幸せにはなりたいわな」
杜川「地名しりとり*2が好きだったよね?」
yoswi「ああ、まあね。まさかたどって行くんかい!?」
杜川「それでは芸がない。その二つがミックスされたら素敵だと思わないか?」
yoswi「幸せになるための地名しりとり?」
杜川「そんな感じ」
と、こんな感じで事実を伏せてyoswiを誘い出しました。
2005年の1月からこの旅を行う予定でしたが、最初の予定日に杜川が風邪をひいてしまい、旅は延期になりました。
次の予定日にはyoswiが風邪をひきました。しょっぱなから嫌な感じです。すでに神様を怒らしてしまったのでしょうか?
結局1月中には旅に出る事が出来ず、幸せ探しの第一回は2月になってしまいました。
杜川はこの旅で幸せをつかむ事が出来るのでしょうか?
この旅の決まり事
*1 銀河鉄道999は松本零士の描いたマンガ。ぶっさいくな少年星野鉄郎と謎の美女メーテルが蒸気機関車型の宇宙船999(スリーナイン)
で宇宙を旅する物語。鉄郎の当初の目的は機械の身体を手に入れる事だったが、機械人間の卑劣さと進歩の無さを知った鉄郎の気が変わって
アンチ機械人間のテロリストとなり、機械化星(メーテルの母親)を破壊する結末となる。杜川が子供の頃は何回も再放送されていた。
*2 「地名しりとり」とは、CBCの深夜番組『ノブナガ』でワッキー(ペナルティ)が通りすがりの人に、行ったことのある地名でしりとりをしてその場所へ旅するとい
うもので、愛知、岐阜、三重の地名を行ってもらったら、しりとり終了となるルールである。
愛知、岐阜の地名はすぐ地名が出てきて、東海地方に住んでいる人間としては、すぐゴールになるものだと思っていたが、全国津々浦々を旅し、果ては海外に行って
しりとりをしたり・・・と羨ましいが、ゴールまでにワッキーは足掛け3年10ヵ月、502ヶ所を旅した訳で先の見えないゴールの中たくさんの土地を旅するのはたい
へんな事だっただろう。(この文章のみyoswiが書いた)