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SPAS

 2009/3/29 朽木温泉

いよいよはじまったどこまで乗っても1000円の高速料金。
ニュースによるとそんなに混んでいないとか。皆様子見というところだろうか。
日曜は混雑が予想されていたが、天気もいいし、話の種に出かけてみようということになった。
根をつめる仕事が続いていたので、帰りには温泉にもつかってくるつもりでその用意もした。

さて、どこに行くか。できたら遠くまで乗る方が得なような気もするが、ニケが寂しがる。
いつもの時間には帰ってこられるように、琵琶湖あたりと見当をつけて地図を見る。
この間朝日新聞社から送ってきた日本の里百選記念の地図帳である。
それによると、湖西に熊川という宿場があるらしい。一度行ってみたかった朽木温泉も近い。
相方に聞くと、同じ方面を考えていたとの返事。よく気が合うものです。

ETCカードを入れて出発。昨日からまた寒くなり、とてもオープンでは走れない。
どうせ料金が同じなら軽のコペンでなく、普通車の147で行こうということになった。
いつもより混んでいるのは反対車線。他県のナンバーが我が町目指して次々走ってくる。
観光地から出発して、あまり人の行かない山里へ。これなら渋滞知らずのはずだが。

新名神から北陸道に乗り換えるところで、ナビのいうことを聞いていたら下道に出てしまった。
もう一度、栗東に戻って乗り直し。1000円で行けるはずだったのに。失敗、失敗。
気を取り直して走っていたら、今度はガソリンが残り少なくなってきた。
SAもPAも見あたらないので、とにかく木之本で高速を下りた。ここは前にも来たことがある。

塩カルで大騒ぎをしたのは記憶に新しい。話によると水はただの水だったらしいが。
余呉湖を回って湖西に出るとなると、昼は前に行った「水の駅」で、決まり。鮒ずし茶漬けだ。
相変わらずぷんと匂いが鼻を襲う。発酵食品独特の匂いである。ただ、一度目に比べると、味に見当がつくのでインパクトは弱くなる。慣れると美味しいものです。
相方はさっそく冷凍された鮒ずしも家用のお土産に買い、いそいそと車に戻った。

後はどこかでガソリンを入れてと、スタンドを探すのだが、やっと見つけるとどこも休業中。
滋賀県の人は日曜日には車に乗らないのだろうか?そんなはずはないだろうに。
そのうち、だんだん道が細くなりついにはスタンドどころか人家もない野中の一本道に。
朽木への道を示す標識が出て来たが、ここで山道に入っていったらガス欠の心配が…。

人家のありそうな熊川宿まで行ったが、やはり沿線にスタンドの気配もない。
その代わり、どこで何をつる気か知らないが釣り餌屋だけはやたらと何軒も開いている。
その前に車を止め、相方に店で聞いてきてもらった。その返事。
「少し行くとあるけど、開いとるかなあ。閉まってたらそこを左に走るともう一軒あるけど。」
との返事。行ってみたら開いていました。よかった。朽木温泉への道も聞いて、いざ出発。

鯖街道は若狭の海でとれた鯖を京都に運んだところから、その名がついた。
昔の名残をとどめる町が好きで、若い頃からよく訪ね歩いた。
熊川宿は、今まで知らなかったくらいだから、観光客の数もしれている。道の駅に車を停め、
さあ歩こうと誘ったら、「わたしはここで待ってるから、あなただけ行ってきて。」と相方。
どうやら、おろしたばかりの新しい靴が痛いらしい。昔京都の町を連れ歩いて靴擦れを作った前科がある。一人で行くことにした。

ところどころに古い家が残る。ほとんどの家が、まだ使われているところがいい。
小さな宿場だが、通りには清流が流れ、民家の低い軒の向こうに空が広がっている。
清々した気分になってくる。鈎の手状に折れた通りを上の町から下の町までぶらぶら歩いた。
山の上に小さな神社があった。農民の年貢減免を訴え出て殺された庄屋を祀るものだった。
当時二十八歳という。昔の人はどうしてそんなことができたのだろう。
ひるがえって、今は、というのも愚痴か。

道の駅で待っていた相方を乗せて、朽木温泉へ。朽木の宿もロケーションが素晴らしかった。
温泉は小高い丘というか山の上にあった。雪の残る山襞を眺めながら車を走らせている気分はいいものだ。あたり一帯は別荘地のようで温泉の建物もロッジ風。
まるでスキー場に来ているような雰囲気。

「てんくうの湯」という名前の由来は、露天に入ると分かった。まるで空に浮かんでいるよう。
湯舟の中に立って下界を見ると遠く比良の山々の下に町や野原が広がっている。
男湯と女湯の間のしきりに大きな天狗の鼻が突き出ている。「天空」の湯ならぬ天狗の湯。
泉質はアルカリ単純泉。少しすべすべ感がある。浴槽は小さめだが、サウナも源泉もある。
もう少し近ければ、また来たいところだ。


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