お兄さんのDVDの正しい買い方教えます!!  シュールでm(_ _)m

お兄さん『翔太くん!見てよこれついに買っちゃった♪』

翔太くん『あっ!いま流行(はやり)のDVDだね。』
お『そう!しかも「劇場版カードキャプターさくら封印されたカード」だよ。』

翔『へぇ〜〜、』

お『へぇ〜って!翔太くん!僕がこれを買うのにどれだけ苦労したと思ってるんだよ

翔『ただ、お店に行って買ってくるだけでしょ!』

お『はは〜〜ん!分かってないね。翔太く〜ん。よし!それじゃあ翔太くんに僕の体験談を聞かせよう。』

翔『え〜!早めに終わらしてよ〜』

お『あっ!そうだ!実際にしゃべった言葉は『』で頭の中とかで考えたことは「」だから、そのつもりで読んでね♪』

翔『お兄さん・・・。誰に話しかけてるの?・・・・・



  店の前に一人の男が立たずんでいる。

  それは平日の午前だった。普通の人は忙しく、買い物に出かけてくる人はほとんどいない。

  これほど男にとって仕事がやりやすい状況は無いであろう。

  彼は店内に入ると真っ先にCD・ゲームコーナーの片隅にあるDVDのコーナーに向かった。

  物(ぶつ)は、それの発売日だけあって、すぐ目のつくように表(おもて)を向けて棚においてあった。

  物のおもてに写っている、かわいらしい少女(木之本桜)を見て男はにやりとほほ笑んだ。

  男はそれをそのまま購入しない。用心深く前もって予約していたのだ。

  男のターゲットはレジの奥に大切に保存されているに違いない。男はレジの様子をうかがった。

  レジには恐らくバイトであろう女の子がひとり。男は軽く『チッ!』とつぶやいた。

  「まあ、これは修正可能な範囲だ。」「どちらにしろ、すでに時計の針は動き出している。」

  そう男は頭の中で割り切ると、男は静かに突入のタイミングをうかがった。

  チャンスは一瞬、CD・ゲームコーナーにいる客4人がCDから手を放すときである。

  CDを手にもっている状態では、それを持っていつレジにやって来るか分からないからである。


  「見えた!そこ〜〜」男はアムロ・レイばりのニュータイプ能力で一瞬の隙をついてレジに向かった。

  『すいません、DVDを予約をした。お兄さんですけど・・・』男はアルバイトと目が合うと、いきなりそう言った。

  『あのDVDのタイトルは何でしょうか?』アルバイトがそう聞き返すと、男は自分の置かれた過酷な状況に気づいた。

  男の後ろには、いるはずの無い客がCDを持って並んでいたのである。「人の敵はやはり人か・・」男はそう思った。

  しかし、男は引くことはできなかった。「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ!」そう自分に言い聞かした。
  
  少し小さめの声でどもりながら男は『っか・・カードキャプタ〜さくら封印されたカードです』と言った。

  『えっ!なんですか?』アルバイトは聞き取れなかった。

  『カードキャプターさくら封印されたカードです』男は少し大きな声で言い直した。後ろの客に確実に聞こえた。

  『かーどちゃぷたーさくら?』アルバイトが言った。『カードキャプター!!』男は少し怒り気味に言った。

  『すいません。少々お待ちください!』アルバイトはそういうと後ろのCDなどが置いてある大きな棚を探し始めた。

  実際には2分ぐらいだったのであろうが、男は何十分にも感じた。その間に客がまた一人並んだ。

  男は必死に恥ずかしさに絶えていた、アルバイトも必死に探している。


  アルバイトがふと店内に目をやるとそこには正社員らしき女性がいる。

  アルバイトは『すいません〜〜長沢さ〜〜〜ん』と助けをよんだ。

  長沢と呼ばれた女性はすぐに駆けつけた。アルバイトと男は「助かった〜」と胸をなでおろした。

  アルバイト『長沢さんすいません、こちらのお客様がDVDを・・・』、長沢『えっと!タイトルは?』

  アルバイト『えっ!。・・・・・。かー??・・・・。』、アルバイト『すいません。お客様。タイトルなんでしたっけ?』

  また言わせんのかよ(涙)!!男はそう思ったが、仕方なく『カードキャプターさくら封印されたカードです』と悲しげに言った。

  『かーときゃたぴらー??』と長沢は言った。

  男は「どう聞けばそう間違えられるんだよ〜」と思ったが『カードキャプターです(涙)』と涙目で言い返した。

  長沢が『あっアニメですよね?』と聞くと、男は『はい、そうです・・・』と答えた。男は泣き出しそうだ。

  『しょっ、少々お待ちください・・。』 そういうと長沢は、後ろの棚を探し始めた。

  すでに男の後ろには、4人の客がいらいらしながら待っていた。

  男は「白旗でもあげますか?でもその前にチョッチやってみたいことがあるの♪」といった気分だった。


  懸命に探していた長沢が、男の方にやってきてこういった。

  『すいません、店内の方に展示してなければ品切れなんですけど・・・・』

  『えっ??』男とアルバイトは同時に半オクターブぐらいの差でハモった。

  その声はつむじ風に乗り華麗なメロディは店内に響き渡った♪

  『あの予約したんですけど・・・・』と男は言った。

  アルバイトも「そうよ!その人は予約したのよ!あなたにこの人の何がわかるのよ!!」

  といった表情で長沢を見ている。

  長沢は『えっ!予約? それなら、鈴木さんに言ってもらわないと!』とアルバイトに言った。

  アルバイトは「じゃあ、今までの私たちは何だったの?コートの中では平気なの?」

  といった表情で長沢を見た。

  そのとき、『いらっしゃいませ〜』。店内の奥から聞いたことのある声がアルバイトと長沢の耳に届いた。

  振り向く2人。2人の目線の先に商品を補充している鈴木さんが写った!

  長沢とアルバイトは『すいませ〜〜ん!鈴木さん〜〜〜!!』と同時にハモった。

  その声はつむじ風に乗り華麗なメロディは店内に響き渡った♪

  鈴木さんは『あっ!はい〜〜〜〜!どうしました〜〜!!』とその場で答えた!

  長沢とアルバイト『こちらのお客さんが〜〜〜!!アニメのDVDを予約されたんですけど〜〜〜〜!!』

  その声はつむじ風に乗り華麗なメロディは店内に響き渡った♪

  男の頭の中にサイバドール・メイの声が聞こえてきた。「もう〜メイいっぱい♪」

  「山本麻里亜かよ〜〜」男は自分で自分に突っ込んだ。

  
  レジに駆けつけた鈴木は男にこういった『タイトルは何ですか?』

  男の自我は、崩壊寸前だった。『へぇ〜っと〜?カードキャプ・・』と言いかけたそのとき!

  鈴木が『ああ〜!!封印されたカードですね!香港編ではないですよね?』と

  母が自分の息子をあやすような表情で言った。

  男の頭の中に碇ユイの声が聞こえてきた「そう、よかったわね♪」

  男は『はっ、はい!封印されたカードです!』と言った。僕はエヴァのパイロットです!といわんばかりだ。

  そして男は、「この人に一生ついてゆこう♪」「街で見かけた、かわいい子にもついて行こう♪」と決めた。


お『・・・という訳で!僕はこのDVDをゲットできたんだよ♪』

翔『という訳でって!どういうわけだよ!それにちょっとギャグに走りすぎだよ
お『えっ!でも、普段から僕の頭の中はあんな感じなんだけど・・・』

翔『ははは・・・・。ふぅ〜〜〜。』

お『あっ!あきれないでよ・・・・』

翔『まあ、いいや!とりあえず、買ってきたDVD見ようよ♪』

お『そうだね♪翔太くんと一緒に見ようと思ってまだ、開けてもいないんだよ!』

翔『えっ!ほんと!ちょっとわくわくしてきたよ

お『よ〜〜し、開けるぞ〜〜。』

ぱかっ

お『あれっ!入ってない・・・・ 無い!どこにも無い〜〜〜!!

翔『いったい何をしに行ったんだよ・・・・・・・


この後、お店に商品を取替えに行ったお兄さんがまた恥をかいたのは言うまでもない・・・・・

 

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