2、部首について

「さて、新コーナーです」

「『うっふん漢字ちゃう』じゃ」

「・・・『うっふん漢字ちゃう』のコーナーです」

「言いたいことがあるのなら、言ったらどうじゃ」

「言いたくないんですよ、こんな恥ずかしいコーナー名」

「何を言う、コーナー名に貴賎はないぞ。さあ、仕事じゃ、仕事」

「ちぇ、真面目なコーナーだと思ってたのに・・・」

「さぁて、私がこの講義を受け持つ金田一カルピコじゃ。今日は部首の話をするぞ」

「ああそうですか」

「気がないなあ。参加意識を持つために、何か知ってる部首を言え」

「じゃあ、にんべん」

「なんとつまらんやつじゃ」

「なにがつまらんのですか」

「知ってる部首を問われて『にんべん』なんて答えるヤツはな、まわりと同じであることが最良と思い、個性的なものは異質と決めつける頭の固いやつで、他人の敷いたレールの上を走ってるくせに、登りになったら後押ししてもらわなきゃならない、依存症のその他大勢になるのが関の山じゃ」

「なんですか、それは」

「部首心理学じゃ」

「じゃあ、ごんべんは?」

「口ばっかり達者で、理屈こきで、本番に弱いタイプじゃ」



「ほかには、ほかには」

「『さんずい』というヤツはは水商売に向いてて、『たけがんむり』はさっぱりしてて、『もんがまえ』は金持ちになって、『しんにょう』はトイレが近くて、『やまいだれ』はビョーキで、『ひらがなでもいいですか』と答えるのは人の話を聞かないやつで、『アルファベット』で答えるのは外人じゃ」

「ほほう、なるほど。では、宿敵『さかなへん』は?」

「漢字の部首をたずねられて『さかな』のことを思い出すやつなんて、魚屋にきまっとる」

「そうでしょうね」



「だが、『やさいへん』はちがうぞ。男前で金持ちで背が高くていい匂いで発芽率はサイコーってことにするぞ」

「博士が決めてるんじゃないですか」

「だけど『やさいへん』ができてから選んでね。でないと、ただのあわてんぼさんになってしまうからね」

「それなら、早く作りましょうよ」

「うむ、次回はやさいへん作りじゃ」


「次回・・・話が進まないなあ・・・」


「なんじゃ、不満があるのか」


「いや別に、不満はないですけど・・・」


「言いたいことがあったら言わんかい」


「いいんですか」


「おおっ、どーんと受け止めてやる」


「じゃ言いますけど、博士の声って『ゲゲゲの鬼太郎』の目玉親父に似てますね」


「な、なんじゃと。おかしなイメージを植え付けちゃイカン!」


「ふふふ、そっくり・・・」







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