あくせく一句  第十三夜

あの娘にアタック愛を告白、彼女の返事はグッドラック。あくせく一句の時間です。生命の息吹あふれる春がやってきました。いかにも句向きの季節です。ひょっとしたら久しぶりに「季語」にお目にかかれるかもしれません。進行はわたくし、死ぬまでに一度は豪傑と呼ばれてみたい種田米床火です。


 彼岸すぎ 暖房便座も 中から弱へ (詠人 じゅげむ@草木子)

他に春を感じるものはなかったのでしょうか。生活水準も人生設計も老後のプランもすべてトイレが中心なのでしょうか。それで俳号が「くさきこ」なんでしょうか。それならせめて芳香剤はサクラのかほりにして、水面に花びらなど浮かべてはいかがでしょう。めだかを泳がせるのもひとつの案ですね。でもやりすぎてはいけません。昔からこういうではありませんか。「サニタリーは及ばざるが如し」と。ところで、秋のお彼岸すぎに、弱から中へ、というネタで投稿することを禁止します。


 芽が出たよ 葉が開いたよと大騒ぎ まるでわが子を見守る親のよう
 冬越して 蔓が伸びたエンドウに 雪国の人らの強さ思ふ 
                           (詠人 芽香出高)


本来、五・七・五のところが、五・七・二十になっています。これは字余りといってひとつの技術です。これぐらいなら許される範囲でしょう。それを補って余りある観察眼です。確かに、わが子の目が出たり歯が開いたりしたら、親は大騒ぎでしょう。雪国の人は春を迎えるとにゅーっと伸びます。これぞ、自然の摂理です。幼いお子さんをお持ちの方々、雪国にお住まいの方々、クレームは芽香出高さんにお願いいたします。


 花冷えに 静かな宵や 紀三井寺 (詠人 霊魔)

このコーナーになじまない荘厳な句です。しかし、この句には付箋がついており「こういう句の解説は苦手だろう、や〜い」と記されていました。これはわたくしに対する挑戦にほかなりません。受けて立とうではありませんか。これでも数々の輝かしい経歴を詐称してきたわたくしです。完膚なきまでに叩きのめしてくれましょう。覚悟の程はよろしいですか。まず・・・あ。♪ちょうど時間となりました〜♪


 4月バカ わたしカバよね おカバさんよね (詠人 霊魔)

そうですよ。あなたが思ってるより、もっと、そうですよ。


 HELP見て 解った事無い パソコンの (詠人 kakko-


パソコンはホントに訳がわかりません。HELPの隣のツールってなんでしょう。右下にあるごちゃごちゃした絵はなんでしょう。キーボードの右のほうにあるボタンは何のためにあるんでしょう。わたくしにクケクケと話し掛けるイルカは何者でしょう。「ドキュメント」って「ウィンドウズ」って「あくせく」ってなんでしょう。わからない。何がどうなっているんだ。うわ−、誰かー、助けて−!


 ちょっとする(チャットする) つもりがいつやら 長話 
                         
(詠人 すいどうやさん)

チャット、それは新たな出会い、広がる交友関係、憩いのひと時。結構なことではないですか。ついつい長引いてしまうのも当然の帰結です。それこそがインターネットの醍醐味なのです。それに引き換えこのわたくし、メモに控えた荒唐無稽な十七文字を相手に、いったいどれだけの時間を費やしているのでしょう。あくせく一句、それは新たなストレス、広がる瞳孔、憩いのひと悶着。結構苦労してます。


 カモミルちゃ〜ん♪ 大人の一句 待ってるよ〜 (詠人 霊魔)

 たちすぎも からだにゃよくない ひぃひぃひぃ・・ 
                         (詠人 山の上のオクラ)


打てば響くの言葉の通り、呼びかけの句とそれに対する返句です。この呼びかけにこう答える人がいるでしょうか。大人の句って、そういうことなんでしょうか。オクラさんの正体がばれてるけどいいんでしょうか。「ひぃひぃひぃ」はどういった心の起伏を表現しているのでしょうか。オクラさんは、なんでも「ダイコンのことを詠んだ句」といえば通用すると思ってるんでしょうか。どうやら二人だけの世界が存在するようです。第三者がとやかく言うのは差し控えることとしましょう。お幸せに・・・。

さて、月は東に日は西に、私は寝床にゆうべは角煮。うとうとして大事なパソコンをよだれで破壊してしまう前に切り上げることとしましょう。「投句したのに掲載されとらへんやんけー」とお怒りの方。「ああ〜、きっと私の句はボツだったんだわ」とお嘆きの方。もったいないから小出しにしているだけです。カンベンしてくださいね。

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