◇暑熱対策◇

■健康管理
日頃の健康管理に十分注意する。必ず朝食を取り夜更かしをせず十分な睡眠をとるようにする。
■水分補給について
水分補給の具体的な方法としては、一度に大量に補給すると血液の濃度が落ちてしまい、運動能力が低下してしまうので、運動開始前にあらかじめ250〜500mlの水分を取り、運動中は15〜20分毎に牛乳ビン1本分(約180ml)の水分を補給するのが良いでしょう。
また、水分だけでなく発汗と共に失われたミネラルやエネルギー源を補給する為のスポーツドリンクやオレンジジュースを取ることも良いでしょう。
さらに4〜5℃の冷えた水分を取ったほうが体内吸収も良く、体温の上昇を防ぐ事ができます。
■失った水と塩分を取り戻す
汗は体から熱を奪い、体温が上昇しすぎるのを防いでくれます。しかし、失われた水分を補わないと脱水になり、体温調節能力や運動能力が低下します。暑いときにはこまめに水分を補給しましょう。
また、汗からは水と同時に塩分も失われます。塩分が不足すると熱疲労からの回復が遅れます。水分の補給には0.1〜0.2%程度の食塩水が適当です。
※成分表示を見てみる。
市販の飲料を選ぶときの目安
0.1〜0.2%の塩分とは、ナトリュームの量40〜80mg(100ml中)が目安です。

※◆熱中症を防ごう◆※

日本体育協会より抜粋
■知って防ごう熱中症
熱中症とは、暑い環境で発生する障害の総称で、次のような病型があります。
スポーツで主に問題となるのは、熱疲労と熱射病です。

★熱失神★
皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳血流が減少しておこるもので、めまい、失神などがみられる。顔面蒼白となって、脈は速く・弱くなる。
※対処方法
涼しい場所に運び、衣服をゆるめて寝かせ、水分を補給すれば通常は回復します。
足を高くし、手足を抹消から中心部に向けてマッサージするのも有効です。
吐き気やおう吐などで水分補給できない場合は、病院で点滴を受ける必要があります。

★熱疲労★
脱水による症状で、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられる。
※対処方法 ↑熱失神と同じ

★熱けいれん★
大量に汗をかいたときに水だけしか補給しなかったため、血液の塩分濃度が低下して、足、腕、腹部の筋肉に痛みをともなったけいれんがおこる(俗に言う、つった状態)。
※対処方法
生理食塩水(0.9%)を補給すれば、通常は回復します。

★熱射病★
体温の上昇によって中枢機能に異常をきたした状態。意識障害(反応が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がおこり、死亡率が高い。
※対処方法
死亡する可能性の高い緊急事態です。体を冷やしながら、集中治療のできる病院へ一刻も早く運ぶ必要があります。
いかに早く体温を下げて意識を回復させるかが予後を左右するので、現場での処置が重要です。
体温を下げるには、水をかけたり濡れタオルを当てて扇ぐ方法、頚、脇の下、足の付けねなど太い血管のある部分に氷やアイスパックをあてる方法が効果的です。
循環が悪い場合は、足を高くし、マッサージをします。
症状としては、意識の状態と体温が重要です。意識障害は軽いこともありますが、応答が鈍い、言動がおかしいなど少しでも異常がみられる時には重症と考えて処置しましょう。
 また、近くに十分な水が見つからないときは、水筒の水、スポーツドリンク、清涼飲料水などを口に含み、患者の全身に霧状に吹きかけてください。
全身にまんべんなく吹きかけることで、汗による気化熱の冷却と同じような効果をもたらします。これらの液体は冷たい必要はありません。


Home